🎼神々の宿る世界樹 ~機神(おに)たちのユグドラシル~Ψ

神仏を敬い鬼神を祀る機神教団の色々アウトな地下迷宮です。尚、オフィシャルサイトでは御座いませんので神社仏閣の擬Zi化につきましてはタカラトミー様ならびに神社仏閣関係者様からの苦情がありしだい画像を消去いたします。

📩死の丘-古代機神文明の痕跡-

 
 これから出す問題は、世界中の研究者たちが何度も挑戦しては挫折してきた古代文字の活字である。 遠い昔、この世界アナザーアースにてオーバーテクノロジーを使用した最終戦争が起きた。


 いつ頃からか定かでは無いが地球から6万光年彼方の惑星から脱出して来た人々が、流れ着き繁栄した火星も大異変(内戦説あり)により徐々に死の星となり、農業プラントである地球に王都ごと避難した。元々地球で農作業やライフライン整備に勤しんでいた月面コロニーを中心とする別の人達は突如雪崩れ込んできた彼らに困惑していた。何故なら彼ら火星育ちの多くは機械文明に立脚した重商業主義であり、都会的な贅沢を実現する為に地球の原住民から土地を取り上げたり、必要以上の機械化を推し進めて環境を破壊したり、禁断の軍事兵器開発を開始してそれらを流通させることで巨万の富を得たり、武力で威嚇するなどやりたい放題が目立ってきたからだ。
 かつて銀河の彼方にあった惑星が崩壊し、地球圏に移住してきた第一世代は“過剰な文明と戦争を放棄して畑を耕し神々を讃え自然と共に生きよう。” と、そう誓った。そんな先祖たちの意思を守り抜いてきた日嗣ぎの巫女を中心とする人々と、
 火星において内乱に継ぐ内乱を力で乗り気ってきた何でも早い者勝ちな人々。
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 両者は対立し、初めのうちは経済や貿易、スパイ合戦、第3国を利用した嫌がらせに終止していたがやがて相手領土内の反乱部族やデモ隊に兵器を供与するようになる。
 

 例えば、巨人種メカ生体である。ゴリラ種の遺伝子をいじり人工的に作られた巨人種は本来、不安定な二足歩行な上に全高17m、重量135tと通常のメカ生体よりも遥かに大きかった。そうであるが故に鈍重でバランスが悪く一度倒れてしまえば自らの重量が仇となって大破してしまった。操縦も複雑で並大抵ではなく開発は断念された。
 ところが地球に開発拠点を移して暫くすると一回り小型の巨人種メカ生体ネフィリムの開発に成功し、特殊部隊に先行配備されるようになる。
 更には全高4.5mと通常のメカ生体より遥かに小さい「オニ」と呼ばれる巨人種の開発に成功した。(因みにメカ生体学界ではZアーマーとも呼ばれており、通常の機神(きじん)とは区別する向きがある。)
 「オニ」はライダーが乗り込んで操縦すると言うよりも、自分の手足と同じように自由に動かせるパワードスーツをコンセプトに脳波で操作出来るようにしたもの。これを火星派(仮)は“安全装置”をつけた上で反政府勢力に横流しした。脳波で動くこの兵器は訓練が必要なく、子供でも扱う事が出来たし固定武装が無い代わりに敵の武器を奪いそのまま使用したり、機動性を生かした破壊工作にも向いていた。
 ただし、通常より装甲が弱く生還率が低いという問題を抱えていたが。
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 日嗣の巫女は首都にまで侵入するようになったオニを討伐する為に、自ら出陣し別動隊として将軍フツ(香取大神)が率いるメカ生体の小隊を派遣する。
 彼らの任務は武装デモの鎮圧並びにオニ(ZA)の鹵獲。多大な犠牲を出しながらも作戦は成功。以降も諜報や破壊工作の応酬は続き火星派と月派双方で新型兵器の開発競争がなされるようになっていった。
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  -天孫降臨
 
 激戦の続くツキジミシマ(地球でいう九州)に上陸したヒナ媛は、夫のニンニギルス神皇と共に部隊を率いて出撃。しかし友軍が次々と撃墜され窮地に陥るヒナ達。その頃、妹たちの危機を知った褐色の美女ナーガは守備隊を指揮して首都防衛ラインを構築、父であるオオヤマツミは救援隊を組織しツキジミシマへ出発した。タカマノハラでの開発が成功したオニ(ZA)・・・「オーディン」とともに。

 

 --数千年後。
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 火星派による新型弾道ミサイルの試験が実施された。このころになると高性能な機神そのものよりも弾道ミサイルのような兵器とそれを運用、護衛するための機体の開発にシフトしていた。
 弾道ミサイルは頑強に抵抗を続ける城塞都市に向けて発射されサンスアプタカの軍勢は爆風で消滅。技術士官ヴァーユはただちに本国へこの圧倒的な戦果を報告する。もう金属生命体の時代は終わりました!・・・と。

 数日後、火星派の司令官は召集された二名の機神ライダーに作戦命令を下す。2つの中立都市がもしも我が軍に降伏せず抗戦するようなら・・・・・その時は新兵器“アグネア”を使用せよ、と。

 
 英雄アシュヴァッターマンは、パーンダヴァ軍の激しい抵抗を受ける。高速空戦の機神「ヴィマナ改」を目標地点の水面でターンさせるとその場でホバリングしながら“アグネア”を数発発射した。
 ミサイルの光が放物線を描いて都市に吸い込まれて行く。
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 やがて恐ろしい風が吹き荒れ太陽はぐらぐら揺れ、あらゆるものが熱で焦がされ始めた。象たちはこの武器の発する熱に焼かれ辺り一面に広がる炎から逃れようとして右往左往した。海や川の水まで蒸発して水の生き物も死の脅威にさらされた。敵の兵士たちは燃木のようにバタバタと倒れ、機神たちは悲鳴をあげながら溶解し機神ライダーを巻き込みながら全滅。ありとあらゆるものが木葉のように舞いながら燃えてしまった。

 -同時刻-
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 受領したヴィマナ改を駆る若きエースライダーのクルスは電磁キャノンによる狙撃で次々と敵の機神、砲台を無力化しながら外部スピーカーで叫ぶ。
 「もう充分だ。この街は既に包囲されている。安全は保証するから今は抵抗せずに降伏して欲しい。お願いだ、僕は君たちを討ちたくは無いんだ!」
 街にはかつて滅び行く火星から移住した何の落ち度も無い労働者層が大勢いるし、火星が滅びた以上、この戦争の意義自体が無い。
 もし話し合いで済むなら、若いライダーは甘い期待を抱いていた。
 
 敵の守備隊は鳥族(天族とも言われる)出身者が多く、新型を討ち取ろうと強力な空戦用の機神たちを発進させてきた。
 そして中央の丘が開いたかと思うと、風族の忘れ形見であろう白い雄牛型の機神が対空装備満載の姿を見せる。情報にあった“ユニコーン・カムイ”であり、破壊目標の一つだが--。

 このままでは自分が撃墜される。

 やる気のない降伏勧告を続けていた指揮官は無線を飛ばす。
 《さっさとアグネアを使用しろクルス》
 被弾したのか機体が激しく揺らぐ。バランスを立て直しながらこんな作戦間違っているとクルスは感じる。
 「民間人がいるんですよ⁉️ 我が国の学者や労働者だっている筈なんです!」
 貴重なライダーだからこんな物言いも許される……訳はなかった。
 
 
 突然アラートが鳴り出し機体がブースターを吹かして一気に都市から離れる。
 作戦開始予定ポイントに到着するとモニターが赤く点滅し、核ミサイル発射シークエンスに入り両脇の装甲板がスイングし前部に展開する。
 機体を光学兵器から護るEフィールドジェネレータの甲高い回転音が響き、モニターの端にある数字が14、13、12…とカウントダウンしてゆく。
 ここまで全てが自動であり、クルスの意思に反したものであった。
 
 それは数秒後に太陽を一万個集めたほど明るく輝ける炎と、雲のそそりたつ柱となり地震を引き起こす。
 アグネアは”死をもたらす鉄の雷電“と呼ばれ恐れられた。

 《お前を軍法会議に掛ける。残念だがなクルス。鳥族出身の貴様には前々からスパイ容疑が掛けられているんだよ》
 電磁パルスで乱れる通信のなか上官の嘲りが鮮明に聞こえてきた。最初からこれがヤツの狙いだったのかも知れない。
 クルスはうなだれた。
 

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 --数時間後
 ハイテクだった都市は焼き尽くされ土台の石だけとなった。転がる遺体は見分けがつかないほど焼けただれ、生き延びた者も水を求めてさ迷い、手足の爪や髪の毛がことごとく抜け落ちる。陶器などはひとりでにボロボロと崩れ、鳥たちは降り注ぐ灰で真っ白になり数時間後には街にあるすべての食物は汚染され食べられなくなっていた。
 救難信号を受けて駆けつけた国防軍の兵隊もこの惨状を目の当たりにし、置かれた状況を理解するや我先にと一斉に逃げ出した。既に致死量の灰を浴びてしまった者たちは近くの川に飛び込んで身体や身につけているものを必死に洗いだした。
 国防軍は復旧を諦め撤退を決断する。

 かくしてヴリシュニとアンダカは壊滅し復興することは無かった。
 全ては見せしめの為だった。



  後の「死の丘遺跡」である。

その後。戦果報告を受けた火星派の王は心を痛め、この非人道的な兵器の破棄を決断したと伝えられる。
 同遺跡からは人形やベーゴマ、双六ゲーム、手のひらで傾ける迷路ゲーム等が発見されており沢山の子供達が遊んでいたらしいことも判明しています。

 ここにある画像の文字は現在まで様々な学者が解読を試みておりますが、誰一人読めておりません。


尚、画像は倒れた看板や商業用の印鑑に刻印されていた文字を見えたまま書き写したものなので、角度や光の当たり加減等で字の形が異なる可能性もあります。
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 あくまで個人的な歴史見解ですのでご注意下さい。