今年は兎年。
日本神話に置けるうさぎは鰐に襲われズタズタにされたところを大國主命に救われた動物……
ところが大國主命の信仰が盛んな遠州では変わった由緒があります。それは、うさぎを痛めつけたのは鰐をトーテムに持つ王族のお姫様であり、うさぎは大國主命の人柄を見極める為に送りこまれた鰐の姫の家臣である、という神話。
伊豆から始まったと思しき大國主命=大物主命(鰐に跨った神)の信仰は沼津の根方街道から富士市を抜けて静岡市を抜けて遠州に至っていると見え、子の神信仰(神道型)や毘沙門天信仰(仏教型)として今日まで残っています。
遠州に置ける大國主命は月の神にして山の王。しかしてその正体は森町本宮山に降臨した龍神。
子の神信仰とは大國主命と縁のある根の国ニライカナイへの信仰である。
毘沙門天は仏法の守護神であり一般に鰐の化身です。ところが場所によって虎の化身とも言われます。
そして静岡市にある八幡神社では大國主命が大山祇命と同体と見做されており、大山祇命の娘は蛇神とも言われる。彼は牛頭族とも呼ばれる鬼である。
ネズミ、牛、虎、ウサギ、竜、巳。
気づいてますか? 私は以前十二支を中国発祥などと書いていましたがそれは恐らく間違いです。